グループホームの目的と介護業務の特徴

グループホームは、認知症を患う高齢者が介護士らのサポートを受けながら集団で生活を送る施設です。認知症の方の自立を目的とした施設のため、必要以上に介護士が介助をしないのが特徴です。

グループホームでは、利用者の方に「自分のできる事は自分で行うように」という指針を重視しています。これは、認知症の進行を遅くする目的があってのことです。自らで身の回りのことをクリアできれば、利用者の方にも自信がつきます。このように、自立を目的とした最低限の介助をすることになるため、サポートのためにバタバタ動き回るようなことは無いでしょう。

ただし、当然ながら認知症に対する正しい認識と理解が必要になってきます。最初の内は、認知症の方の行動に戸惑う面が多く出てくるでしょう。認知症がどんな病気なのか、当事者がどういった感覚を持っているのかを知らなければ、上手く対処することはできません。ネット情報や書籍、経験者の声などを収集して、基本的な認知症の知識を持っておくこと大事です。それと併せて、少しでも現場に早く馴染めるよう、グループホームの仕事内容もチェックしておきましょう。

いざ現場に入れば、接する機会が増えるにつれて、行動のパターンが見えてくるものです。同時に先輩や上司からのアドバイスを受けることで、対応方法がわかってきます。特に認知症の方は、自分の言ったことやしたことを否定されると、感情が爆発し、暴言や暴力につながることもあります。不信感や不安が蓄積すると、認知症の悪化にもつながる可能性があるため、相手の気持ちを傷つけないやさしい対応が求められます。